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はたらく人の雇用・労働基礎知識
誰でも会社では気持ちよく働きたいもの。でもトラブルにみまわれたら?
そんな時、味方になってくれるのが法律。ちょっと難しそうですが、社会保険労務士がわかりやすく解説します。

Vol.07 いざという時貰える保険給付
(2007年9月25日改訂)
ケガをして入院した時、テレビCMを思い出すことはあっても、健康保険を思い出すことはないのでは?病気やケガで会社を休んでも、一定の要件を満たせば傷病手当金を貰うことができます。今回は健康保険の制度の上手な利用法を解説!

INDEX
Vol.01 労働条件通知書(その1)
Vol.02 労働条件通知書(その2)
Vol.03 派遣と請負
Vol.04 有給休暇徹底解剖!
Vol.05 社会保険 ― 加入の条件
Vol.06 社会保険 ― 扶養の条件
Vol.07 いざという時貰える保険給付
Vol.08 少し得する退職後の保険知識





筆者プロフィール

鈴木 絵里
(すすき えり)
社会保険労務士
鈴木絵里社会保険労務士事務所
履歴
  静岡東高、神奈川大学卒業
  ビールメーカー・給与計算会社勤務後
H13 社会保険労務士試験合格
H15.7 鈴木絵里社会保険労務士事務所設立
H15年度 しずおか産業創造機構
経営支援アドバイザー登録

question 入院して会社を休んだ友人が、休んでいる間、健康保険からお金がもらえたと言っていましたが、それはどのようなものですか?
answer 病気やケガで会社を休んでしまい、給料が支給されない場合、休んだ日の4日目から傷病手当金という標準報酬日額の3分の2相当額の給付金を健康保険から貰うことができます。
(会社から給料が支給される場合、給料が傷病手当金の額より少ない場合は差額が支給され、傷病手当金の額より多い場合は、支給されません。)
病気やケガで4日以上欠勤するなどというケースはよくあることです。(但し、傷病手当金を貰うためには、病気やケガで働けないことが前提になるため、働けないことについての医師の証明が必要。)この傷病手当金は請求しないと貰うことができないものですので、会社がうっかりしていると、貰えるものが貰えずじまいになってしまうこともありえます。損をしないためにも、そんな制度があるということをちょっと知っておくとよいでしょう。

健康保険の給付は、保険証を病院に提示して診察を受けると医療費が3割負担ですむというのが一般的に知られている給付の形ですが、(これを療養の給付といいます)先に述べた傷病手当金のように後からお金が貰えるという現金給付の形をとっているものもあります。病気・ケガ・出産・死亡・・・そんないざという時に、健康保険の制度を上手に利用しましょう。

健康保険の現金給付

病気やケガをしたとき

給付の種類 給付の概要
被保険者 被扶養者
療養費
医療費を立て替えた
家族療養費
医療費を立て替えた
緊急で駆け込んだ病院が保険適用でなかった、海外での治療などの理由で医療費を立替払いした場合、自己負担分以外の医療費が払い戻される。
高額療養費
高額の医療費を
立て替えた
高額療養費
高額の医療費を
立て替えた
同じ月に1つの病院に支払った自己負担額が概ね80,100円を超えた場合、超えた額が高額療養費として払い戻される。また、同一世帯で同じ月に21,000円以上の自己負担額が2つ以上あり、合算して概ね80,100円を超えた場合も払い戻される。(但し、70歳以上の方や、医療費及び本人の収入により80,100円という自己負担の限度額は異なる。)
移送費
緊急時などに
移送された
家族移送費
緊急時などに
移送された
緊急時であったり、病気やケガで移動が困難なときなどに、移送にかかったタクシー代などの費用が支給される。但し、最も経済的な経路・方法による費用として認められた分が支給される。
傷病手当金
療養のため
会社を休んだ
療養のために、会社を4日以上休んで給料が貰えない、または額が少ない場合、休んだ日1日につき標準報酬日額の3分の2相当額が支給される。但し、支給を開始した日から1年6ヶ月を経過する日までが限度。

出産したとき

給付の種類 給付の概要
被保険者 被扶養者
出産育児一時金 家族出産育児一時金 被保険者および被扶養者である妻や子が出産した場合、1児につき35万円が支給される。(妊娠85日以上の出産、死産、流産も含む。)
出産手当金 被保険者が出産のために会社を休み、給料を貰えなかった場合は、分娩日(分娩が予定より遅れた場合は分娩予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から実際の分娩日後56日までの期間、欠勤1日につき標準報酬日額の3分の2相当額が支給される。

死亡したとき

給付の種類 給付の概要
被保険者 被扶養者
埋葬料(費) 家族埋葬料 被保険者が亡くなった場合、埋葬を行なった家族に5万円が埋葬料として支給される。家族以外の人が埋葬を行なった場合は、この金額の範囲内で埋葬にかかった費用が支給される。家族が亡くなった場合は、被保険者に家族埋葬料として5万円が支給される。

尚、健康保険は業務外の理由により発生したことに対する保険給付です。業務上(仕事上・通勤途上)の理由で発生したケガなどについては、労災保険の方から保険給付が受けられますので、会社に申し出るようにしましょう。労災の方が、医療費の負担ゼロ(但し、通勤災害は一部負担あり)、欠勤時の補償も給料の8割程度と、健康保険よりも手厚い給付の内容になっています。

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