転職のかんづめ >> 弁護士 永野海の雇用・労働問題ズバリお答え!
永野 海(ながの かい)プロフィール
借金を含む債務問題、事業再生、相続、離婚、契約チェック、損害賠償、交通事故、消費者問題の事件はもちろんのこと、行政事件、知的財産事件、会社更生事件から医療過誤事件(患者側)まで、比較的専門性の高い分野も含めて幅広い分野の経験があります。
<職歴>
  • (財)しずおか産業創造機構登録専門家
  • 富士市産業支援センター登録弁護士
  • (財)日本クレジットカウンセリング協会嘱託弁護士
  • (社)個人版私的整理ガイドライン運営委員会登録専門家
  • 消費者問題委員会委員
  • 災害対策委員会委員

マイベストプロ静岡

QUESTION & ANSWER

Vol.13更新日:2016年4月11日

Q. 先日友人の家に遊びに行った際、夜遅くなったためそのまま友人宅に宿泊し、翌朝友人宅から出勤のため会社に向かったところ、出勤途中に交通事故に遭ってしまいました。この場合、労災の適用は受けられるのでしょうか。

A.
一般に、通勤の途中に労働者が事故に遭い怪我などをした場合を「通勤災害」といいます。労災の適用を受けることができる「通勤」とは、労災保険法上少し難しい定義ですが、(1)住居と就業場所との往復や、(2)就業場所から他の就業場所への移動などを、合理的な経路と方法により行う場合とされています。
ただし、これらの移動などが「会社の業務」としてなされている場合には、その時の事故が労災になることは明らかなので、いわゆる通勤災害として議論されるケースは、もっぱら「業務」とは関係のない純粋な通勤の場合になります。
先ほどの「通勤」の定義がやや厳格なものになっているのは、通勤時というのは本来使用者の支配下にあるとはいえないため、本来の労災には該当しない例外的な措置だからです。
さて、お尋ねのケースですが、「友人宅」が先ほどの(1)にいう「住居」にあたるかの問題になります。結論的には、この場合の友人宅は「住居」とはいえず、友人宅からの直接出勤中の事故は、残念ながら労災保険の適用対象にはなりません(昭48.11.22基発644号参照)。
ただし、家族と同居している自宅などからの純粋な通勤の場合だけが対象かというとそこまで厳格でもなく、就業のために必要性が認められれば、いつもの自宅とは別のアパートやホテルなどからの通勤の場合でも通勤災害とされます。また、介護のために寝泊まりしている場所や身内の出産のために宿泊した場所などからの通勤も、通達により「住居」からの通勤と認められていますので参考にしてください。