転職のかんづめ >> 弁護士 永野海の雇用・労働問題ズバリお答え!
永野 海(ながの かい)プロフィール
借金を含む債務問題、事業再生、相続、離婚、契約チェック、損害賠償、交通事故、消費者問題の事件はもちろんのこと、行政事件、知的財産事件、会社更生事件から医療過誤事件(患者側)まで、比較的専門性の高い分野も含めて幅広い分野の経験があります。
<職歴>
  • (財)しずおか産業創造機構登録専門家
  • 富士市産業支援センター登録弁護士
  • (財)日本クレジットカウンセリング協会嘱託弁護士
  • (社)個人版私的整理ガイドライン運営委員会登録専門家
  • 消費者問題委員会委員
  • 災害対策委員会委員

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QUESTION & ANSWER

Vol.22更新日:2017年4月17日

Q. 私が働いている会社では、毎年従業員が全員参加する会社主催の野球大会があります。このために、大会直前になると、上司から誘われて休憩時間に野球の練習をするのですが、この練習中に私は転倒し骨折してしまいました。これは労災事故として扱ってもらえるのでしょうか。

A.
ご質問の件ですが、会社の運動競技会中の労働災害の認定は、比較的厳しいのが実情です。この点に関する通達では、(1)労働者を出場させることが事業の運営に社会通念上必要で、(2)かつ出場が会社により強制されていること、などが要件とされています。
裁判例でも、会社が健康のために開催している休憩時間中のドッジボール大会で負傷した事例や、あなたと同様の会社主催の大会のための練習中の事故について、参加が強制されていたとまではいえないとして、労災の認定がされませんでした。同様に、会社の親睦団体の恒例のゴルフコンペに行く際の交通事故でも、業務遂行性がなく労災事故とは認定されませんでした。
あなたの事例でも、野球の練習自体が会社の業務命令による全員参加だったという特殊なものでない限り、労災として認定されることは難しいように思われます。
このため、労働者の立場としては、明確に会社の業務命令による参加でない限り、運動競技会中の事故については労災の認定がされにくいと考え、保険などで自ら事故に備えることが大切となります。