転職のかんづめ >> 弁護士 永野海の雇用・労働問題ズバリお答え!
永野 海(ながの かい)プロフィール
借金を含む債務問題、事業再生、相続、離婚、契約チェック、損害賠償、交通事故、消費者問題の事件はもちろんのこと、行政事件、知的財産事件、会社更生事件から医療過誤事件(患者側)まで、比較的専門性の高い分野も含めて幅広い分野の経験があります。
<職歴>
  • (財)しずおか産業創造機構登録専門家
  • 富士市産業支援センター登録弁護士
  • (財)日本クレジットカウンセリング協会嘱託弁護士
  • (社)個人版私的整理ガイドライン運営委員会登録専門家
  • 消費者問題委員会委員
  • 災害対策委員会委員

マイベストプロ静岡

QUESTION & ANSWER

Vol.27更新日:2017年12月15日

Q. 私は、勤務先の会社から、会社のパソコンを使って仕事と関係のないメールを頻繁に送っていたとして、懲戒解雇を言い渡されました。この解雇は仕方がないものなのでしょうか。また、会社が会社のパソコンとはいえ私のメールをサーバーから調査することは許されるのでしょうか。

A.
インターネット社会になり、この種の相談が増えています。まず、そもそも会社が会社のサーバーから従業員のメールやインターネットのアクセス履歴などを調査することが許されるかですが、裁判例としては、特に具体的問題が生じていない段階で、継続的に会社が従業員の送受信メールなどを監視することは許されないとする傾向にあります。他方、具体的に問題が発覚し、その調査のために必要な限度で行う場合には、そうした調査も違法とはいえないとします。あなたのケースでは、このどちらに当たるかで結論に影響する可能性があります。
仮に会社のメール調査が正当なものだったとして、あなたのケースで懲戒解雇が許されるかですが、裁判例では、会社から貸与されたパソコンで仕事と関係なくインターネットを利用していたケースで、それが会社の誹謗中傷の書き込みなどにも及んでいるケースでも、懲戒解雇までは許されないとしたものがあります。また、職場のパソコンで私的なメールを送受信していた事案においてなされた会社による減給処分を無効とした判例もあります。
以上からすれば、会社から頻繁に注意をされているにも関わらずそれに従わず私的利用を続けた場合や、当該メールの送受信等により会社に重大な損害を与えた場合などは別ですが、そうでなければ、懲戒解雇はもちろんのこと、会社としては減給処分などを行うことも難しい場合があるといえそうです。